CREA LIFE's column

(公財)東日本不動産流通機構(東日本レインズ)と(公社)近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)はこのたび、2021年4~6月の首都圏・近畿圏における不動産流通市場の動向を発表した。

「首都圏不動産流通市場の動向(2021年04~06月)」は、東日本レインズに登録された不動産物件のうち、首都圏(東京都区部、東京都多摩地域、埼玉県、千葉県、横浜市・川崎市、神奈川県その他)における2021年4~6月の不動産流通市場の動向をまとめたもの。

2021年4~6月の首都圏における既存(中古)マンションの成約件数は9,987件で(表1)、「前年同期がコロナ禍で減少した反動もあり、前年同期比55.4%の大幅増となった」。成約件数は4期連続で前年同期を上回り、1990年5月の同機構発足以降、4~6月期としては過去最高となった。エリア別に見ても、すべてのエリアで前年同期比50%を超える大幅増となった。
成約物件の㎡単価は、首都圏平均59.04万円(前年同期比12.5%上昇)で、4期連続で前年同期を上回った。エリア別に見ても、すべてのエリアで前年同期を上回る結果となった。成約価格は、首都圏平均3,837万円(同13.2%上昇)で、2012年10~12月期から35期連続で前年同期を上回った。

既存(中古)一戸建ての成約件数は4,086件(同57.0%増)で、既存(中古)マンションと同様、大幅増となった。成約価格は3,393万円(同19.8%上昇)で、4期連続で前年同期を上回った。

表1:首都圏 既存(中古)マンション成約状況

出典:(公財)東日本不動産流通機構 「首都圏不動産流通市場の動向(2021年04~06月)」

近畿圏も、既存(中古)マンション・一戸建ての成約件数は前年同期と比べ大幅増加

「近畿圏不動産流通市場の動向について(2021年4~6月期)」は、近畿レインズに登録された不動産物件のうち、近畿圏(大阪市、大阪府北部※1、大阪府東部※2、大阪府南部※3、神戸市、阪神間※4、兵庫県その他※5、京都市、京都府その他、滋賀県、奈良県、和歌山県)における2021年4~6月の不動産流通市場の動向をまとめたもの。

2021年4~6月の近畿圏における既存(中古)マンションの成約件数は4,539件(前年同期比37.6%増)で(表2)、4期連続で前年同期を上回った。エリア別に見ても、和歌山県を除くすべてのエリアで前年同期を上回った。同機構では、4~6月期としては1990年の同機構発足以降で過去最高となったことで、「コロナ禍で落ち込んだ前年同期の反動だけでなく、一昨年同期をさらに上回る水準となった」と見ている。
成約価格は、近畿圏平均2,450万円(同12.1%上昇)で、4期連続で前年同期を上回り、「相対的に高額な物件も含め活発な取引がみられた」結果だとしている。

既存(中古)一戸建ての成約件数は3,522件(同22.7%増)で、既存(中古)マンションと同様、1990年の同機構発足以降、4~6月期としては過去最高となった。成約価格は1,934万円(同9.4%上昇)で、3期連続で前年同期を上回った。

※1 大阪府北部(大阪市以外の淀川以北):池田市・箕面市・豊中市・吹田市・摂津市・茨木市・高槻市・三島郡・豊能郡
※2 大阪府東部(大阪市以外の淀川以南~大和川以北):門真市・守口市・枚方市・寝屋川市・交野市・大東市・四條畷市・東大阪市・八尾市・柏原市
※3 大阪府南部(大和川以南):堺市・高石市・河内長野市・松原市・羽曳野市・藤井寺市・富田林市・大阪狭山市・南河内郡・岸和田市・泉大津市・貝塚市・泉佐野市・和泉市・泉南市・阪南市・泉北郡・泉南郡
※4 阪神間:尼崎市・西宮市・芦屋市・宝塚市・伊丹市・川西市・川辺郡(猪名川町)・三田市
※5 兵庫県その他:神戸市と阪神間を除く兵庫県内

表2:近畿圏 既存(中古)マンション成約状況

出典:(公社)近畿圏不動産流通機構 「近畿圏不動産流通市場の動向について(2021年4~6月期)」